はじめに
富士山西麓の環境を守る
私たちは富士山西麓に広がる酪農地域の課題であるふん尿処理の一助になればという気持ちで環境省モデル事業施設を引き継ぎました。
ここ朝霧の酪農は戦後の開拓という形で始まり、約70年を経て現在のように本州屈指の酪農地域になりました。ここで生産される生乳は日量100トン静岡県で生産される生乳の半分近くにあたり、富士山西麓の恵まれた自然環境のおかげでその乳質は本州トップクラスです。
しかし、他の酪農地域と同じようにそのふん尿処理が地域課題となっています。朝霧全体で約5000頭の乳牛が飼養され過密な飼養環境といわれており、ふん尿の散布による地下水汚染の懸念が高まっています。また、これまでのたい肥化による処理では二酸化酸素の排出量が多く、再生可能エネルギーとしてのふん尿の有効利用が求められています。
そのような中、平成27年から約4年にわたり実施された「環境省モデル事業のバイオマスプラント施設を引き継ぎました。環境省モデル事業では乳牛のふん尿のみで安定的な発電ができること、排出される消化液は化成肥料と比べても遜色のない有用な液体肥料であることが実証されました。
これらの実証結果を背景にして、乳牛のふん尿からメタン発酵により発電した電気は地域エネルギー会社を通じて地域内で使われ、副産物の消化液も有価な肥料として地域で使われる、その循環の中でCO2が削減できるといった地域循環の仕組みを目指していきます。特に力を入れたいことは消化液の有効利用です。近隣の草地で使用することも観光地域である朝霧の臭気対策として有効ですが、茶業農家での利用や野菜農家、果樹園、ひいてはゴルフ場での利用などにも力をいれていきます。
富士山朝霧Biomassの地域循環の輪はコンパクトですが、可能性は無限に広がります。皆さんのご協力をお願いします。
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